リハビリテーション科
基本方針
1. 「患者さんとご家族のために、少しでもニーズにかなうような治療・サービスを提供する」をリハビリテーション科の基本方針として、身体に何らかの障害を持った患者さんに対して、専門的な知識と技術で、その回復に努めます。
2. 患者さんを中心として、目的・治療方針・リスク管理を明確にしたチーム医療を目指します。
リハビリテーション科は、急性期病院として、可能な限り早期からリハビリテーションを実施しています。
対象患者さんは、肺炎や外科手術前・手術後の患者さん(呼吸リハビリテーション)や、骨折などで運動機能に障害を持った患者さんが中心です。その他にも脳梗塞や脳出血の脳血管障害に対するリハビリテーションも積極的に関わっています。
スタッフ |
理学療法士4名、リハビリ助手2名 |
施設基準 |
呼吸器リハビリテーション(Ⅰ) 運動器リハビリテーション(Ⅰ) 脳血管疾患リハビリテーション(Ⅲ) |
リハビリテーション科を受診するには
リハビリテーション科にて診療を受けるには、医師のリハビリ処方箋が必要です。主治医に相談してください。
リハビリテーション科の診療は予約制とさせていただいております。
入院リハビリご希望の方も医師の診察をお受けください。
当科の特色
患者さんの入院後できるだけ早い時期から、リハビリテーションを開始しています。手術予定の患者さんであれば、手術前からリハビリを実施し、手術後の合併症を予防し、身体機能の低下をできるだけ少なくすることに努めています。また肺炎などの呼吸器疾患の患者さんに対しては、発症直後から積極的に排痰訓練(痰を出す訓練)や離床(身体を起こす)を積極的に実施しています。
退院が近くなると、介助が必要な患者さんに対しては、介助方法を検討し、ご家族に介助方法の指導をさせていただいております。また快適に社会生活が送れるように自宅の環境調整や福祉用具のアドバイスを実施し、患者さんだけでなくご家族も安心して受け入れられるようにします。
呼吸リハビリ
呼吸リハビリテーションとは呼吸器の病気によって生じた障害をもつ患者に対して、可能な限り機能を回復あるいは維持させることにより、患者自身が自立できるように継続的に支援していくための医療です。その目的や方法は急性と慢性とでは異なります。
急性期患者さんには
目的1 |
手術を控えた患者さんに対し術前訓練をすることで、術後の 呼吸管理がスムーズになります。また長期臥床を余儀なくさ れている患者さんにも呼吸機能が低下しますので、合併症の 予防をします。 |
目的2 |
呼吸器障害があればその治療をします (運動療法・体位や用手的介助による排痰など)。 |
慢性期患者さんには
目的1 |
日常生活での呼吸を楽にする |
目的2 |
痰を楽に出す |
呼吸リハビリは直接的な治療だけでなく、患者・家族教育や栄養指導、精神的サポートなどさまざまな分野のスタッフが協働して実施しています。
理学療法とは
理学療法は、けがや病気によって様々な障害をもたれた方に対して機能回復を図り、家庭や社会への復帰を目指すことを目的とした医療行為です。
対象疾患は骨折や変形性関節症などの整形外科疾患や、脳梗塞・脳出血をはじめとする脳血管疾患のほかに、呼吸器疾患、長期臥床による廃用症候群など多岐にわたります。
治療内容は関節可動域・筋力・持久力の増大、協調性や全身調整運動などの運動療法に加え、起き上がりや歩行などの基本的動作訓練を行います。また呼吸機能の低下に対し呼吸訓練・排痰訓練・呼吸方法の指導も行います。痛みのある部位に対しては、温熱や電気治療などの物理療法を実施します。さらに福祉用具や家屋評価のアドバイスにより患者さんにとって、より良い環境の中で生活ができるよう援助いたします。